先日、2月23日(日)にMUJI Renovation Club トークイベント@銀座に参加させていただきました。
こちらのイベントは、リノベーションで家づくりをしたご家族から、
家づくりのリアルな体験とその後の暮らしについてのお話しをうかがい、
リノベーションに関心をもつ皆様と体験を共有していこう、というもの。
シリーズ4回目となる今回は、
クラフトが手がけた都内のKさんのお住まいを、ブルースタジオの石井さんが訪問。
実際の住み心地を体感したうえで、石井さんからKさんご夫妻と
クラフトでマネジメントを担当した櫻井にざっくばらんに質問をぶつけ、
対話をとおして「住まいづくりとは、感じ良い暮らしとは何か」について考えていきました。
Kさんからは、リノベーションを考えたきっかけから、リノベ会社探しの過程、
実際にコンタクトをとったリノベ会社(4社)の対応などについても具体的なお話しがありました。
リノベ会社探しは、情報が集めやすいネットを中心に探すことからスタート。
コンタクトを取った複数のリノベ会社からプランの提案がありましたが、
それらを見ても、やりたいことを我慢しなくてはいけないような、何か腑に落ちないモヤモヤ感があったそう。
そのような中、HPで見たクラフトの事例が、奥様の好みのテイストにぴったりだったことから、
青山のモデルルームを訪問していただき、Kさんとクラフトとの出会いとなりました。
当初は、3階建てのご実家の2-3階の居住スペースをリノベーションして、
お母様、お祖母様との同居を考えていたKさん。
ところが、クラフトから最初に出された提案プランは、
1階の倉庫部分をリノベーションして居住スペースにする、という全く想定外のもの。
ですが、リノベーション後のイメージを提案したVRを見て、
「本当にこれがあの倉庫なの?」と、大きな衝撃を受けると同時に、
「これだ!」と、直感したそうです。
奥様は、リノベーションで実現したいこと、実現したい生活について
自分のこだわりを全てノートに書き出し、家づくりにのぞまれました。
これら一つひとつに漏れがないようにチェックしながら、要望をつぶしていったそうです。
結果、設計側とのいきちがいも一切なし。
「要望を全部出し切ることが家づくりの成功のコツ!」と、言い切っておられました。
倉庫だったことを思い出させるのが、リビングとダイニングキッチンを仕切る特徴的なブレース(筋交い)。
当初、ご主人は、「家の真ん中にバッテンがあるのってどうなのか?壁にするのでは?」と思っていたそうです。
そのブレースを壁で隠さずに逆にデザインに活かしたことで、こちらの家のシンボルとも言えるような存在感が生まれました。
リビングとダイニングキッチンは、段差を設けることで立体的で変化に富んだワンルームに。
「部屋に段差という、思いがけないワクワクする提案だった」と、Kさんは当時を振り返ります。
倉庫の特徴である天井の高さは、開放的なLDKのほか、ロフト付きの子供部屋としても活かされています。
ただ、居心地が良すぎてこもりっきりにならないように
子供部屋のスペースは最小限にし、その分リビングダイニングを広げています。
プランニングによって家族それぞれに快適な居場所がつくられ、
家族とのちょうどいい距離感、が自然に生まれているようです。
家づくりの主導権は、終始、奥様にあったかに思われるご夫妻ですが、
実は新しい住まいによって暮らしの変化が一番大きかったのは、ご主人の方かも。
これまで全く興味がなかったお料理に目覚めたのは、キッチンからの開放感が気持ち良かったから。
“小洒落た居酒屋風“を目指した書斎は、まさに男の隠れ家。ひとりの時間を充実させる空間です。
最後に、「こちらの家に住んで1年ほどたった今の、率直な感想は?」との質問に
「良いことしかない、大満足です!」とのお答えが。
家づくりと、できあがった住まいに、これだけ満足できる秘訣って何なのでしょう?
シンプルですが、
やりたいことをはっきりさせて、要望を出し切って、納得して、何より楽しむこと。
住む人にも、つくった人にも幸せなリノベーションを実現するヒントがたくさん見つかる、
そんなお話しをうかがうことができました。
企画部