天井に無垢板

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ホテルライクやシンプルモダン、ヴィンテージ風など
リフォームのご希望は、お施主さまにによってさまざまですが
今回のお施主さまは、オリジナリティにかなりこだわりをお持ちの方で
それに応えるために、デザイナーは室内の壁にアンティーク煉瓦を使ったり、
壁を煤けた風合いに塗装したりと、ユニークな素材使いをご提案しているようです。
おかげで現場も「あーでもない、こーでもない」と盛り上がっています。

そして今回は、天井にアンティーク加工を施したボルドーパインフローリングを
張ることになりました。
天井材は、床や壁に比べると手に触れることが少ないため
無難にクロスを選ぶ方もたくさんいらっしゃいますが、
天井は暮らしの中で目に触れることの多い場所です。
やさしい表情の無垢を張れば、質感に包まれているようなあたたかな気持ちで、
日常を過ごせるようになります。
今回のボルドーパインフローリングは、深みのある表情で空間に趣を与え、
同時に経年変化をたのしむことができます。

ただし、無垢板ですので、一般的な天井材と比べると多少の重さがあります。
施工にはくれぐれも注意が必要です。

天井板は、上部から「吊り木」吊られている状態です。
正確に言うと、梁上にクロスするように「吊り木受け」を置き渡し、
その「吊り木受け」から「吊り木」を垂直に下ろします。
そして、その「吊り木」の先端に「野縁」を吊り、天井板を張っていきます。
建築基準法では「吊り木」の設置は1㎡に1本とされていますが
通常の天井材よりも重量がある場合は、「吊り木」のピッチを増やす必要が。
もちろん天井材の板は、天井の下地ボードにしっかりとビスで打ち込むため
落下する心配は絶対にありません。

天井には天井板を使わなければならない、というルールはありません。
つくる人、暮らす人のアイデアによって、どのような空間も実現できることに
リフォーム・リノベーションの楽しさがあるんだな、と思わせてくれる現場でした。

2014 8/23 10:33 Posted by H邸