自然素材のルナファーザー

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壁や天井にルナファーザーという壁紙を張っています。
ルナファーザーとは、環境保護先進国のドイツによって開発された塗装下地壁紙です。
一般的なクロスだと、汚れや傷ができると張り替える必要がありますが
こちらは上から新しく塗り重ねるだけでOK。
クロスのように廃材が出ず、地球にも優しい建材として
ヨーロッパでは100年も前から使われているそうです。

人気の理由は他にもあります。
木と木の間に木片をすき込んだ多層抄合(すきあわせ)紙でつくられていて、
呼吸する壁紙と呼ばれており、室内の結露やカビを防ぎます。
化学物質を一切使用せず、身体に害のある物質を発生しないため
小さなお子さまがいらっしゃるご家庭や、
自然素材にこだわる方から、少しずつお問合せをいただくようになりました。

表面に凹凸があることも特徴で、塗装すると光の陰影がとてもキレイです。
普通の塗装よりもやわらかく、クロスよりも表情豊か。
ちょっと汚してしまったら濡れた雑巾で拭き取ればいいし、
傷が付いてしまったら、同じ色の塗料で簡単にタッチアップできるなど
メンテナンスが手軽なのも嬉しいですね。

ちなみに、ドイツがなぜ環境保護先進国なのか? と気になって調べてみると
ドイツ人の民族性にも少し関係がありそうです。
18世紀にイギリスで起こった産業革命は、ドイツの産業界にも大きな革命をもたらしました。
ハイスペースで工業化が進み、イギリスに拮抗する産業大国となったドイツ。
みんなは躍起になって化学や軍事の発展に取り組んでいたのですが、
そこはドイツの偉い学者さん。
「このままではドイツの自然が失われてしまう」と警鐘を鳴らし、
元来“先を考えて行動する”という気質を持つドイツ国民は、それに大きく共感。
この頃から国民全体の環境意識が高まったとされています。
18世紀も昔から環境保護を考えていたドイツには、頭が下がりますね。
しかし、19世紀中ばの明治維新以降にやっと開国した日本ですから、
当時、ヨーロッパの工業化などはどこ吹く風、というより情報が届かず、
日本らしいエコライフをのんびりと送っていたのではないでしょうか。

またドイツには節約家が多く、デパートの袋はもちろん包装紙なども
再利用する方が多いそうです。
こちらは、日本の「モッタイナイ精神」に通じるところがあり、
日本の堅実な奥さまも実行していそうで、親しみを感じますね。
真面目で堅実で、キレイ好き。
ドイツ人と日本人には共通点が多く、
ドイツ発祥のエコ素材が日本で支持されている理由に、何だか納得です。

2014 10/28 10:21 Posted by MZ邸