外壁試し塗り

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外壁を塗り直すとき一番悩むのは、『色』ですよね。
既存と対照的な色にするか、同じ色でちょっと明るくするか、また暗くするか。
「よし、これに決めた!」なんて即決できる方のほうが、かえって珍しいくらいです。

色見本があっても、外壁の色選びでは役に立たないことも。
小さな面積で見たときに明るかった色は、外壁のような大面積で見るとさらに明るく見え、
逆に暗い色は、大きな面積で見るとさらに暗く見えるからです。
また、隣接する住まいによっても見え方は変わってきます。
鮮やかな外壁の家が隣にあると、くすんで見えるし、
くすんだ外壁の家が隣にあると、鮮やかに見えます。

さらに、室内と屋外では光の量が異なるため彩度や明度が違って見えますし、
晴れと曇りでも印象は大きく変わってきます。
本当に、色選びは難しいのです。

しかしどのような理由があったとしても、塗装した後「イメージしていた色と違う」
なんてことは、絶対に避けたいもの。

そこでクラフトでは、色見本では決められないときや、
印象がはっきりわからないときといったとき、あくまでも状況によりますが、
今回のように外壁の試し塗りを行うことがあります。
屋外のもと、大面積で実際の色味を見れば全体のイメージがしやすく、
実際に塗ったときとブレが少ないでしょう。

今回は左に明るめのグレー、右に暗いグレーを塗ってみました。
小さな面で見ると大差のない色も、こうしてみるとやっぱり随分と違いますね。
明るいグレーなら、やさしく上品な雰囲気になりますし
暗いグレーなら、引き締まってクールな印象です。

こうして色が決まれば、試し塗りをした部分を白で塗りつぶし、
改めて色を塗っていきます。
さて、お施主さまはどちらを選んだでしょうか?

2013 12/2 4:37 Posted by WI邸