内装工事が順調に進み、本日は外装工事を行っています。
これから外壁にモルタルを塗っていくところです。
写真は、モルタル塗装の前段階として防水紙と波形ラスを張った状態。
波形ラスとは、波打ったような形状をした金網のことで
モルタルと壁の密着度を高め、剥がれにくくする役割があります。
この金網を壁全体に張った後、さらにサッシの角に網を補強し、
サッシまわりに入りやすいクラックを防いでいることもポイントです。
たとえば、ステンレスのザルに粘土を貼ったところを想像してみてください。
編み目のなかに粘土が食い込んで、ちょっとくらい揺すってみたところで
そう簡単には剥がれないはずです。
工事は、一般の方がわからないような難しいことをやっていると思われがちですが
意外にも単純で、子供でも納得できるような理屈に基づいていることがほとんどです。
もし現場を訪れることがあって、「なぜこんな工事をするのだろう?」なんて気になったら
近くにいる現場担当や営業担当をつかまえて聞いてみてください。
思わず膝を叩いてしまうような、おもしろい話が聞けるかもしれませんよ。
さて、今回のお宅の外壁にはモルタルを採用しましたが、
大きく分けると、外壁材にはモルタルとサイディングがあります。
サイディングとは板材のことで、窯業系や金属系、木質系と種類もさまざま。
工場で規格どおりに製造されるため、耐久性や耐火性、耐水性にもすぐれています。
デザインも、レンガ調や木目調、石調と種類が豊富で、幅広いニーズに対応できることから
今や外壁材の主流となっています。
これだけのサイディングのメリットがありながら
なぜ今回、私たちがモルタルにこだわったかというと
モルタルでしか出せない風合いや重厚感といった見た目の美しさを
ぜひとも表現したかったからです。
こちらは、どっしりとした佇まいの大きな一戸建てですから
やはりここは、風格のある外壁で仕上げたいものです。
モルタルは、塗り方1つでさまざまな表情をつくることができる一方で
現場で働く人々の技術や知識が重要になってくることもできます。
現場担当として、その辺りは非常に神経を張りつめながら
職人さんたちの作業を見守っています。
これからモルタルを塗った後、上品な茶色に塗装していく予定です。