防水工事

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みなさんはバルコニーで、どのように過ごしますか?
洗濯物を干したり、読書をしたり、バーベキューをしたり。
青々と育ったミントでモヒートをつくり、
昼間から友達とにぎやかにやるのもいいですね。
1人ひとりに、思い思いの過ごし方があるのではないでしょうか。

そのため、バルコニーを新設するとなると、お施主さまからは
広さやデザイン、使い勝手などに関するご要望が多くなります。
しかし、我々つくり手としては「防水工事」も大切にしたいところ。
どんなに素敵なデザインのバルコニーでも、
防水工事が万全でなければ、経年によって生じたひび割れに雨水が入りこみ、
耐久性が失われてしまうからです。

今回フルリフォームした木造の一戸建て。
プランにともなって、バルコニーを新設しました。

ここで、FRP防水の登場です。
防水工事では、昔からアスファルト防水やウレタン防水、シート防水など
さまざまな方法が採用されてきました。
そのなかでも、ガラス繊維などで強度を持たせた塗料状のプラスチックFRPは、
軽量ながら、耐久性と耐水性に優れています。
乾いた防水層はシームレスの層になるため、とても強く、水漏れの心配もありません。
さらに、硬化が早いため工期が短縮でき、施工もしやすいことから
最近の防水工事では主流となっています。
住まいだけでなく、船舶やプールなどにも使用されていると言えば、
その実力はおわかりだと思います。

合板でつくった下地に、防水を密着させるためのプライマーを塗り、
乾いたらポリエステル樹脂とガラスマットを塗っていきます。
最後にトップコートを重ねて完成です。
こちらの写真は、FRP防水が完了した状態になります。

ちなみに、FRP防水はメンテナンスを行う頻度が少ないと言われていますが
人の歩く摩擦によりトップコートの劣化が進んでしまうため、
できれば5〜10年ごとに塗り直したほうが、
FRP自体が劣化したときの補修工事よりもコストを抑えられます。

このように、良い点ばかりのように見えるFRP防水ですが、
唯一注意しなければならないことが・・・。

それは「におい」です。
FRPは乾くまで、強いにおいを放出します。
今回、施工した住まいは一戸建てだったため、
マンションのように上下左右の住民の方々へのご迷惑になることは
ありませんでしたが、
日頃から、においの少ないFRPを使うようにするなどして
できるだけ近隣の方々のご迷惑にならないように配慮しています。

施工する私たちはと言うと・・・ひたすら耐える。
と言うより、だんだん慣れてしまいました。

しっかり防水を施したベランダで、のびのびと過ごしてほしいと思います。

2013 9/20 4:33 Posted by WI邸